家電製品もインターネットに接続される時代となりましたが、ではどのような付加価値が期待されるでしょうか。まだまだ模索の段階ではないかと思います。この「気になる写真立て」は日常生活に根ざしたIT活用の新しい提案です。
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「気になる写真立て」は、離れて暮らす親子など親しい人の生活空間(例えば自宅の居間)の双方に置いて、インターネットに接続して利用します。気温、明るさ、音の3つの生活環境情報を時々刻々相手の端末に送信すると共に、相手から受け取った情報を表示します。温度は発光色で、明るさは白色の明るさで、音の大きさはイラスト背景の赤色のゆるやかな明滅でそれぞれ表わされます。
必要な時に用件を伝える手段としては、電話など十分な環境が整っています。ここで目指しているのは「相手に思いを馳せるキッカケ」の提供です。
独居高齢者、単身赴任者、長期入院患者とその家族、遠距離恋愛のカップルなど、親しい者のコミュニケーションを支援します。姉妹校の互いの教室や、姉妹都市の互いの首長室に置くというのもいいかもしれません。
双方の写真立てをインターネットに接続します。
操作する箇所は特にありません。
...が、装置裏面に動作確認のためのボタンが2つあります。
1号機(左上が明るさと温度、左下が音の表示) | 2号機(写真の右側に、上から明るさ、温度、音の表示)。 |
[1]小山: 生活環境情報を伝達する非インタラクティブなコミュニケーション端末の試作(pdf), 第3回情報科学技術フォーラム論文集, pp.495-496, 2004.
[2]小山: 高齢者のコミュニケーションを支援する「気になる写真立て」, 第93回教育福祉とエレクトロニクス懇話会資料,2004.
[3]小山: 言語的コミュニケーションを補う支援技術とその背景(pdf), 平成14-16年度科研費報告書(研究代表者 西沢義子), pp.69-72, 2005.
[4]小山: 離れて暮らす家族を結ぶ---IT時代のコミュニケーション支援---(pdf), 第3回ALICEシンポジウム予稿集, pp.8-11, 2007.