この資料は1995年頃に新入生向けに作成したものを書き直したものです。
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レポート作成の要点(大学生になった方へ)

小山智史

1. はじめに

 レポートを書く場合の注意点について、文献[1][2] などを参考に「レポート風に」まとめました。

 「はじめに」では、取り上げるテーマに関する「問題の所在」を明確にします。背景や重要性について文献を参照しながら記載します[1]。文献の参照は、「自分の勝手な思い込みでない」ことを示す意味があります。また、自分で課題を設定するレポートではその課題に決めた「動機」を書きたくなるかもしれませんが、通常は書きません。

2. レポート作成時の注意点

 レポートを作成する際には、次の4点に特に注意してください。

(1) レポートはいわゆる答案ではありません。「読み物」として書きます。実験レポートなどであっても、唐突に表や図だけが現れることが無いようにします。「実験結果を図1に示す。」この1文でいいのです。これがあると無いとでは大違いです。

(2) 実験やアンケート調査のレポートでは、「再現できるだけの情報」を記載します。それは、気温や湿度や測定装置であったり、調査方法であったり、対象の選定方法であったりします。

(3) 「~である。」と書いた場合、どういう意味で「である」なのかわからない場合が少なくありません。周知の事実か、文献の引用・紹介か、自分の考えかなどがはっきりとわかるような文章を書くようにします。例えば、文献に書いてあった内容ならば、「田代は文献[1] で以下のように述べている。」のように書けば明快です。

(4) 客観的・批判的な書き方をすること。「~について調べて報告しなさい」という課題であっても、単に調べたことを羅列するだけではなく、「批判的な自分なりの見方」が期待されています。その際、根拠を示しながら建設的に自分の考えをまとめることが重要です。

3. レポート作成の一般的な事項

3.1 用紙のサイズと文字の大きさ

 最近は、A4サイズ縦の用紙に横書きで書くことが多いかと思います。上下左右の余白を 15~20mm とし、文字の大きさ(フォントサイズ)は10 .5~12 ポイントとします。また、印刷後、左上1箇所または左側2箇所を綴じ、左開きで読めるようにします。

3.2 標題と名前と日付

 レポートの冒頭に「日付(作成日または提出日)」と「標題」と「所属・学籍番号・名前」を入れます。大部のレポートでは、特に、「標題」は内容が反映されたものとなるよう十分吟味します。

3.3 文体と章や節の見出し

 文章は「ですます体」ではなく、「である体」にします。また、1文の長さは短めを心がけ、簡潔な文章にします。章や節を設け、見出しを付けます。章には「1, 2, .. . 」、章の中の節には「1.1 , 1.2 , .. . 」のように番号をつけます。付録は必要に応じて参考文献の後に「付録A, 付録B, ... 」などの見出しとします。大量のデータを掲載する必要がある場合はその表は付録とし、本文を簡潔にします。

3.4 図と表

 図や表を積極的に用いて、わかりやすくなるよう心がけましょう。その場合の注意点を以下に示します。


図1 出生数と死亡数の推移(グラフの例)

3.5 参考文献の記載

 レポート作成時に参考にした文献は、末尾に「参考文献」として文献番号を付けて列挙し、参照箇所に文献番号を書きます。また、すべての参考文献は本文中で参照します。文献の記載方法や参照方法はさまざまありますが、書籍ならば[1]や[2]のように

を記載し、論文ならば

を記載します。ホームページを参考にした場合は、そのURLと参照した年月日を書きます[3] 。これらは、その書籍や論文を「レポートの読者が入手するために必要な情報」です。

4. 考察

 「はじめに」に記載した「問題の所在」と関連づけて考察します。この段階で、「はじめに」の部分を書き直したりすることもあります。

5. まとめ

 結局「何がどうなのか」がわかるように簡潔に締めくくります。

(参考文献)

[1] 田代菊雄, 学生・院生のための研究ハンドブック, 大学教育出版, 2002.
[2] 藤田哲也, 大学基礎講座, 北大路書房, 2002.
[3] 厚生労働省, 令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況, https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/index.html(2022年2月12日参照).


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