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スクリーンリーダーの読み上げチェック

目次
0. ナレーターとNVDAの起動と終了
1. リモートデスクトップ(RDP)の利用
2. Webページの読み上げ
3. YouTubeの利用(調査中)
4. Zoomの利用(調査中)

0. ナレーターとNVDAの起動と終了

 このページではWindows10Pro/HomeでナレーターとNVDA(ポータブル版)を使って動作を確認しています。それぞれ、起動と終了は下表のようになります。

ナレーター NVDA 動作
Win+Ctrl+Enter ナレーターの起動/終了
検索ボックスに「NVDA」 NVDAの起動
NVDA+Q NVDAの終了

 NVDAキーはデフォルトで無変換Insertが割り当てられています。



1. リモートデスクトップ(RDP)の利用

 Windows10のリモートデスクトップ(RDP)でナレーターとNVDAの読み上げがどのようになるか調べてみました。

1.1 RDPサーバの設定(Windows10 Pro)

 Windows10 Pro の[設定][システム][リモートデスクトップ]を選び、「リモートデスクトップを有効にする」を「オン」にする(下図)。

1.2 RDPクライアントの設定(Windows10 Pro/HOME)

 Windowsの検索などから「リモートデスクトップ接続」を呼び出し、接続先のコンピュータを指定する。

 左下の「オプションの表示」を展開すると下図。

 「ローカルリソース」タブを選択すると下図。

 「キーボード」の「Windowsのキーの組み合わせを割り当てます(K)」が「全画面表示の使用時のみ」になっていることを確認する。この設定で、RDPクライアントが全画面表示でサーバ画面を表示していれば「Windows+Ctrl+Enter」の操作でサーバの「ナレーター」の読み上げをオン/オフできる。

 「リモートオーディオ」のを押し、「このコンピュータで再生する(P)」がチェックされていることを確認する(下図)。この設定で、クライアント側でサーバのナレーターの読み上げ音声を聞くことができる。

 なお、上記の「全般タブ」で、下図のように「資格情報を常に確認する」にチェックを入れると

以下の画面となるので、RDP接続先のユーザー名に設定しているパスワードを入力する。

1.3 スクリーンリーダーでの日本語入力

(1) Windows10 + ナレーター + メモ帳(RDPは使わない)

 英数字入力では

キー操作koyama
表示koyama
読み上げケイオーワイエイエムエイ

 日本語かな入力では

キー操作SpaceEnter
表示小山小山
読み上げビーナナジェイスペースヤマ

 ナレーターの場合、日本語入力時には、表示文字ではなく「押されたキー」が読み上げられ、候補文字は読み上げられず、Enterで確定時に最後の日本語文字が読み上げられました。

 [1]にも同様の報告がありました。

(2) Windows10 + NVDA + メモ帳(RDPは使わない)

 日本語かな入力では

キー操作SpaceEnter
表示小山小山
読み上げチイサイノショウ ヤマサンミャクノサンコヤマ

 NVDAでは、候補文字は詳細読みで読み上げられ、Enterで確定すると確定した部分が簡易読みで読み上げられました。

(3) RDPで利用した場合

 上記(1)(2)はRDPを使わずに確認したものですが、Windows10HomeからWindows10ProにRDP接続した場合についても、サーバ側のスクリーンリーダーでサーバ側の日本語入力を同じように利用できました。

 スキャンモード(ナレーター)やフォーカスモード(NVDA)の切り替え操作は特に行いませんでしたが、場合によっては必要になるかもしれません。

1.4 手元のPC(RDPクライアント)とリモートPC(RDPサーバ)の両方でスクリーンリーダーを使う場合

 上記の確認はリモートPC(RDPサーバ)でスクリーンリーダーを動かす場合でしたが、手元のPC(RDPクライアント)とリモートPCの両方でスクリーンリーダーを起動した場合、不都合が生じないか調べてみました。

 1.3と同様のことを手元のPCとリモートPCでそれぞれ行ってみましたが、調べた範囲では、読み上げの不都合もナレーターキーやNVDAキーの取り合いの不都合も確認できませんでした。

(参考資料)

[1] ナレーターでかな入力した日本語を読み上げさせる


2. Webページの読み上げ

 スクリーンリーダーの読み上げがどのようになるか、調べるために作りました。

2.1 アラート表示

2.2 入力ダイアログ

2.3 Webページ中に表示

2.4 div要素の差し替え

Hello

 ライブリージョンを記述すると、ナレーターもNVDAも読み上げます。

Hello

2.5 span要素の差し替え

Hello

 ライブリージョンを記述すると、ナレーターもNVDAも読み上げます。

Hello

2.6 inputとtextareaに表示

 ライブリージョンを記述すると、ナレーターは読み上げますが、NVDAは読み上げません。

2.7 例

名称
コード
区分 0:単一 1:総合
郵便番号
住所
電話番号
年月日

3. YouTubeの利用(調査中)
3.1 スクリーンリーダーとYouTubeのショートカットキー

 スクリーンリーダー使用時は、通常キーボード操作がスクリーンリーダーの特別な操作になっています(ナレーターではスキャンモード, NVDAではブラウズモード)。YouTubeをキーボード操作で使う場合は、スクリーンリーダーのキーボード操作を無効にする必要があります(ナレーターではスキャンモードオフ, NVDAではフォーカスモード)

ナレーター NVDA 動作 YouTube
Win+Ctrl+Enter ナレーターの起動/終了
NVDA(注1) + Q NVDAの終了
Ctrl Ctrl 読み上げ停止
Tab Tab 次のフォーカスへ Tab: 次へ
Enter, Space Enter 適用 Enter, Space: 再生/停止
Space 選択
Narrator(注2)+Space ScanMode オン/オフ YouTubeのショートカットを利用するにはScanModeをオフにする
NVDA(注1) + Space ブラウズモード/フォーカスモードの切替えYouTubeのショートカットを利用するにはフォーカスモードにする
前の行へ : 音量上げ
次の行へ : 音量下げ
前の文字へ : 5秒戻し
次の文字へ : 5秒送り
H H 次の見出しへ
1-6 1-6 次の見出し(指定レベル)へ0-9: 0-90%
T T 次の表へ T: シアター
K K 次のリンクへ K: 再生/停止
U 次の未読リンクへ
V 次の既読リンクへ
D D 次のランドマークへ
F F 次のフォーム入力へF: 全画面
L 次のリストへ L: 10秒送り
I 次のリスト項目へ I: ミニ画面
J: 10秒戻し
M: 消音
/: 検索
Esc: 全画面終了

(注1) NVDAキーはデフォルトで無変換Insertが割り当てられています(下図)。


(注2) Narratorキーはデフォルトで無変換Insertが割り当てられています(下図)。

(参考資料)

[1] NVDAを用いたチェックの実施方法
[2]
超入門スクリーンリーダー


4. Zoomの利用(調査中)


koyama88@cameo.plala.or.jp