1鈴~3鈴の予鈴機能の付いた発表会用タイマーです。タイマー本体に表示装置は無く、モニタテレビやPC用ディスプレイに接続して使います。下の写真は実際に研究発表会で使用した時の様子です。右の写真は、カウントアップモードで1鈴が12分、2鈴が15分、3鈴が20分の設定で、経過時間が11分52秒の時の表示画面です。
アナログテレビ用には3つのビデオ出力端子があります。タイマーはタイムキーパーが操作し、表示用TVはタイムキーパー、座長、演者の3箇所に置くことを想定しています。座長がタイマーを操作する場合は、表示用TVは座長、演者の2箇所に置きます。
PCディスプレイ用にはVGA出力(アナログ15ピン)があります(1出力)。
アナログテレビ用 | PCディスプレイ用 | |
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モード | カウントアップモード カウントダウンモード フリーラン | |
時間の表示 | ディスプレイに分・秒を表示します。 表示色は、1~3鈴設定値は暗黄色。 経過時間の表示は1鈴までが青色、その後2鈴までが緑色、その後3鈴までが紫色、3鈴後は赤色の点滅。 3鈴の設定がない場合は2鈴後に赤色の点滅。 | |
精度 | 1時間に数秒程度の誤差を伴います。 厳密な時間管理を要する用途には適しません。 | |
予鈴 | 1鈴~3鈴を設定でき(最大99分)、設定値は電源を切っても保持されます。 ディスプレイのスピーカから 1鈴 2鈴 3鈴のアラーム音が流れます。 3鈴後(3鈴の設定がない場合は2鈴後)に分の表示が点滅します。 | |
映像出力 | VideoOut1~3をテレビのビデオ入力端子に接続します(3台まで接続可)。 規格外のビデオ信号のため、テレビによってはうまく表示できないことがあります。 |
VGA Out(アナログ15ピン)をPC用ディスプレイに接続します。 |
オーディオ出力 | AudioOutをディスプレイのオーディオ入力端子に接続します。 (タイマー本体に表示装置やスピーカはありません) | |
電源 | DC5V(ACアダプタ) | |
大きさ | 58×95×18mm |
ディスプレイの表示画面を見ながらスイッチを操作します。1鈴~3鈴の音量はディスプレイのボリュームで調整してください。1鈴~3鈴の時間設定はスイッチを切っても保持されます。
マイコンはATMEL社のAVRマイコンATmega328Pを使いました。ビデオ信号の発生方法については、主にBruce Land氏の資料[1][2]を参考にしました。プログラムはWinAVR(20100110版)のgcc-avrで「-Os」オプションでコンパイルします。
ATmega328PのSRAM 192バイトを、64×24ピクセルのVRAMとして使っています。表示する数字の解像度は16×16ドットおよび4×6ドットです。カラー版のCPUは4SCのクロック(14.32MHz)で動作し、サブキャリアのバースト信号に対して位相を90°ずつ変えることにより、4色を表現しています。ただし、タイミングもレベルも規格外のビデオ信号ですから、テレビによってはうまく表示できないことがあるかもしれません。
回路図と装置の写真:
プログラム(アナログテレビ用): timer328.c, vlibnum.c, timer328.bat(参考)
プログラム(PCディスプレイ用): vgatimer.c, vlibnum.c, vgatimer.bat(参考)
モード | カウントアップモード専用です。 |
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時間の表示 | テレビに分・秒を表示します。 表示色は、1~3鈴設定値は青色。 経過時間の表示は1鈴までが青色、その後2鈴までが緑色、その後3鈴までが紫色、3鈴後は赤色の点滅。3鈴の設定がない場合は2鈴後に赤色の点滅。 |
精度 | 1時間に数秒程度の誤差を伴います。厳密な時間管理を要する用途には適しません。 |
予鈴 | 1鈴~3鈴を設定でき(最大99分)、設定値は電源を切っても保持されます。テレビのスピーカから1鈴 2鈴 3鈴のアラーム音が流れます。3鈴後(3鈴の設定がない場合は2鈴後)に分の表示が点滅します。 |
出力 | VideoOutをテレビのビデオ入力端子に接続します。規格外のビデオ信号のため、テレビによってはうまく表示できないことがあります。 AudioOutをテレビのオーディオ入力端子に接続します。 (タイマー本体に表示装置やスピーカはありません) |
電源 | 3V(CR2032) 8mA |
大きさ | 40×55×20mm |
テレビの表示画面を見ながらスイッチを操作します。1鈴~3鈴の音量はテレビのボリュームで調整してください。1鈴~3鈴の時間設定はスイッチを切っても保持されます。
マイコンはATMEL社のAVRマイコンATtiny45Vを使いました。ビデオ信号の発生方法については、主にBruce Land氏の資料[1][2]を参考にしました。プログラムはWinAVR(20060421版)のgcc-avrで「-Os」オプションでコンパイルします。
ATtiny45VのSRAM256バイトの内192バイトを、64×24ピクセルのVRAMとして使っています。表示する数字の解像度は16×16ドットおよび4×6ドットです。カラー版のCPUは4SCのクロック(14.32MHz)で動作し、サブキャリアのバースト信号に対して位相を90°ずつ変えることにより、4色を表現しています。ただし、タイミングもレベルも規格外のビデオ信号ですから、テレビによってはうまく表示できないことがあるかもしれません。また、クロック周波数(14.32MHz)はATtiny45Vの定格を超えています。
回路図と装置の写真:
プログラム: timer.c, vlibnum.c, timer.bat(参考)
(参考資料)
[1] Bruce Land: AVR Video Generator with an AVR Mega163, Atmel Application Journal, Vol.3, pp.8-10(2004).
[2] Bruce Land: Video Generation with Atmel AVR microcontrollers(Cornell Univ. EE476), http://instruct1.cit.cornell.edu/courses/ee476/video/