JR弘前駅

弘前駅を探検に行こうよ!

 夕食の時にタカちゃんが急に言い出したのでみんなはびっくり。

「学校で給食の時に、電車に乗ったことのある人の話になったの。そうしたら、乗ったことのない人は5人しかいなかったんだよ。」
タカちゃんががっかりしたように言った。

「弘前駅か。そう言えば電車に乗ったのはずいぶん前だったなあ」
ジュンちゃんも駅や電車については知らないことが多い。

「駅の中を見学するのは大切かもね。ジュンちゃんたちは特急や貨物列車なんかを近くで見たことがあるのかしら?」
お母さんも弘前駅の見学に乗り気になってきたらしい。

一家で見学へ!

 学校が休みの第二土曜日を利用してジュンちゃんの一家は弘前駅へと出かけて行った。キップは百kmまでは自動販売機、遠い所へはみどりの窓口を利用することになっていた。お父さんは入場券を買ってホームに入った。ジュンちゃん・タカちゃん・ユミちゃん・お母さんの4人はせっかくだからというのでー、撫牛子までのキップを買って後で電車に乗ってみることにした。

 ホームに出てみた。一~三番線まであり、奥羽本線の青森方面、上野方面の普通・急行・特急列車だけでなく、秋田県の能代市に向かう五能線の列車もある。貨物列車も入ってくるので、一日の列車の数は平均120本、乗り降りする人は12000人にもなるのだそうだ。その他に黒石に向かう弘南電車に乗る人も隣の改札口を通ってやって来る。

「普通列車はバスのようにワンマンカーなってしまったんだね。」
お母さんはびっくりしている。

「乗る人が少なくて一~二両しか走っていないから本当にバスみたいだ。」
ジュンちゃんもそう思った。いろいろな急行や特急、貨物列車も見ることができた。

 お父さんが特別にお願いしたら、営業助役の畠山さんという方が説明して下さることになった。

「弘前駅には、毎年タカちゃんのような小学校の低学年の子ががたくさん見学にきています。中学生もきています。今年も桔梗野小・城西小・松原小・大成小など20校ほどの学校がきて駅の中をいろいろ見学して勉強していました・・。」
畠山さんの説明はとても丁寧で新しい発見がたくさんあった。ジュンちゃんはその中にすごいを発見した。

弘前駅での発見1

 駅で働く人や列車を走らせるために働いている人の数が、なんと330人。

弘前駅での発見2

 今年から新宿・池袋・渋谷の駅のNTTの案内をなんと弘前駅の2階でしているのである。「こちら新宿駅です・・・」という案内が弘前で行なわれているなんて信じられないような話である。2階には大きな駅にしかない鉄道警察隊もある。

 弘前市は、さくら祭り・ねぷた祭りなど全国的に有名な祭りがあるので、臨時列車も多く出ているということであった。

 いろいろ発見を胸に電車で撫牛子まで行ったジュンちゃんたち4人は、陸奥パンの前でお父さんの車と合流した。


このページは2000年頃に天内純一氏が作成したものです。
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