ミドリちゃんの探険弘前 取上の貴船神社

「6年生になったら、歴史を勉強しますから春休みのうちに、弘前市にあるいろいろな史跡(しせき)を調べておきましょう。」
学校でA先生がおっしゃった。


 探険が好きなミドリちゃんはさっそく弘前市の史跡調べに取りかかった。市の観光課からいただいたパンフレットを見ると、ほとんどの史跡がわかった。

弘前市の史跡はとても多い。

 「弘前市は歴史のある、すごいん街なんだ」ミドリちゃんは、なんだかとてもうれしくなってきた。

家の近くの史跡

 夕食の時、ミドリちゃんはお父さんたちに弘前市の史跡めぐりを頼んでみた。

「今は三月のまとめの時で会社がとても忙しいんだ。四月の連休中に連れていってあげるから、行きたい所を全部調べておきなさい。」
と、お父さん。

「取上に神社があるでしょ。あそこの案内板に何だか勉強になりそうなことが書いてあったわよ。まず近い所を調べてみたら・・・」
と、お母さん。

貴船神社の探険!

 次の日、ミドリちゃんは取上に住んでいる友達のミキ、チカ、ヒロ君をさそって貴船神社の探険に出かけて行った。場所は国道7号線ぞいで、取上の陸橋の手前だ。みんなこの神社の宵宮(よいみや)には来ていてよく知っているのである。小さい神社なので、気を付けてみないと歴史と関係があるということに気がつかない。

貴船神社の由来

 案内板を読むと、この神社の御本社はなんと京都市にあるということがわかった。貴船神社は全国的な神社だったのである。ミドリちゃんたちは神社の近くを調べて、力だめし石や日露戦争の石碑を見つけた。力だめし石は、大きい方が147㎏、小さい方でも120㎏あった。

 「昔の人はずいぶん力持ちだったんだ。」ヒロ君が感心していた。

 「日露戦争というのは何かしら?」ミキちゃんやチカちゃんは見当がつかない。

神社の中を見学!

 お母さんが氏子の方にお願いしてくれたので、特別に中を見学することができた。他の神社と比べて特に変わった所はないが一つだけ大きな発見があった。それは牛若丸(源義経)に関係のある大きな絵があったことだ。

 「天狗と剣術のけいこをしたり、弁慶と五条の橋でたたかった牛若丸が貴船神社と関係あるのかしら・・・」よくわからないことがいろいろ出てきた。

貴船神社は青森県内にたくさんある!

 お母さんに頼んで青森にある神社庁で調べてもらった。貴船神社と、同じカミを祭る神社を合わせると20数社にもなるらしい。

 「貴船神社についてもっと知りたいなぁ」ミドリちゃんは考え込んでいる。

(1997.3.23)

このページは2000年頃に天内純一氏が作成したものです。
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