酒東47会(宝物殿)


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喫煙室の人々
謙三 2002年03月11日(月) 18時18分
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 私が入院した病院は世田谷区内のかなり大きな総合病院である。
その病院内でタバコをすえる場所は、正面玄関脇にしつらえた2坪程度の「喫煙室」1ケ所だけである。2年前までは各階にあった喫煙所が廃止され、そこだけになってしまった。車椅子や松葉杖の人にとっては結構、難儀な距離である。

 私自身はヘビースモーカーではない。「一日一箱」というペースをキチッと守る規則正しい、言わば「健康的愛煙家」と言えよう。そんなこた、どーでもいいのだが、その喫煙室での人間ウォッチングが面白い。集まる人が圧倒的に年配の男性が多いというのも、ひとつの特徴である。2日も通うと皆、顔見知りになり、会話をかわすさながら社交場といった様相を呈す。そして、そこには何ぴとも順守しなければならない一種独特な不文律がある。 病状の重い人ほどポイントが高くエライのだ。従ってエライ人は中央に、以下、順じて下座へ座り、ペーペーは立ったままでタバコをすわなければならないという、それは厳しい戒律があるのだ。 
 それを病院用語で「喫煙カースト制度」と言う。

そして、いつもの様に「病気自慢」が始まる。
「オレはほら、腎臓やられてっから、ここに穴あけて管を通してんのよ。」
                       (何故か自慢げ 72点)
「オレなんか、糖尿だから、もう内臓も血管もボロボロでよう、いつ何時、何があってもおかしくねえって、そりゃもう先生の御墨付きよ。」
                       (言ってくれるわ 86点)
そこへ現れたる御大、佐藤氏、数日前に肺ガンの手術を受けたというのに、ものすごい量の点滴やら薬をぶらさげて喫煙室に入ってきた。皆がうやうやしく席を空けると、そのまん中にドッカと腰をおろすや、廻りを一瞥し、
「タバコすえねーけど、あ〜いい匂い!」    (アンタ死ぬぞの 98点)

「ところで、オタクその足どうしたの?」
「いえ、その… 前に骨折した時に入れたボルトを抜いただけなんで…。」
                       (虫ケラ以下ね、の 5点)


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